2022年06月15日

「ひもとく」読書月間

先日(6月12日)、無事に第三回目の「背中と腰の不快感攻略セミナー」を終えました。
今回は正真正銘、初だしのテクニックをお伝えするという心構えがあったので、数週間を緊張のうちに過ごしました。
準備期間となったこの期間は仕事に集中しようと、したかったことを控え、読書したい欲望をなだめつつ過ごしました。

メイン講師として担当するセミナーが終了した6月13日からは思う存分に好きな本をむさぼり読もうと決め、若い頃に流し読みしてしまった本、好きだった作家の未読の作品、初めて手にする本などのリストを作り、図書館にリクエストしたり、借りられなかったものは購入したりして準備を整えました。
一昨日からは晴れて、一カ月間の読書月間となりました。

読書は何物にも代えがたい経験です。
日本語に「ひもとく」という言葉がありますが、それには二つの意味があります。

ひとつは
繙く(ひもとく)
「書物の帙(チツ)の紐を開いて読むこと」「書物の知識に触れること」という意味があります。
現代は「繙く」の意味でも「書物の知識に触れること」という意味だけではなく、「真実を明らかにする」「疑問を解明する」という意味でも使われています。

もうひとつは
紐解く(ひもとく)
「衣服の紐を解くこと」という意味があり、特に下紐をほどくことを意味しています。辞書では「つぼみが開くこと」という意味でも記載されています。
下着となる衣服の紐を緩めるという意味で、男女の交わりを表しもします。

良質の書物は、このふたつの「ひもとき」を同時に適えてくれます。

若かりし頃に読んだ書籍のひとつを今日再び手にし、勢いに任せて目を走らせただけの箇所を、今度はゆっくりと、自らに重ねて読むとき。
このふたつのひもときが同時に行われます。

「自分」という自ら創り上げた幻想を捨て、みっともなく恥ずかしく悲しい部分を含め認められるようになった人生のこの時期に読書ができる幸せは格別です。
主人公の人生と自らの人生を重ねるようにして、また立場を逆にして、悩むように読書を進めています。

「小説の主人公」はいわば「自分の分身」であることから目を背けず、ひとりの人間として哀れに思うとき、自分を許し他人を許す慈悲の心が現れることをこの年齢にして知りました。

艱難辛苦を知ることは、古来からの名著に書かれていることを理解する大いなる助けになります。
年端もいかない幼児の無邪気は、後からそれと気が付くものであるように、過ぎ去った若かりし日もまた、年を取ったからこそ鮮明に思い出されるものなのでしょう。

人生100年時代と言われますが、果たして健康でいられるのはいくつまでなのでしょう?
残りを少なく見積もりあと20年と考えると…
あっという間に過ぎ去った20年は、20年とは思えないほどに短く早く、今後はさらに加速をつけて日々が私を通り過ぎていくのは確実です。

意にそぐわない事に時間を費やす余裕はないと自分に言い聞かせて、身体的にはそうそう自由にならない我が身を想像の世界(それは単なる想像という無意味なものではありませんが)に遊ばせるのは、とても有意義でなおかつ将来の糧を耕せる過ごし方だと思います。


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*斎藤個人セッションのお申込み、新宿オフィスアクセスのご案内*
ご希望のセッションと、ご希望日を第三希望までお知らせください。
申し込みフォーム http://www.rolfingopenpath.com/contact-w79gg
斎藤瑞穂公式サイト http://www.rolfingopenpath.com/
※日曜日は講座のためセッションはお休み、月曜日は定休日です。
2022年度、ロルフィングのセッションは承っておりません。
解剖学に詳しく単発で受けられるオープンパスメソッドへのお申し込みをお待ちしております。

2022年06月06日

コツのコツとは違います

最近、小川隆之氏のツイッターに、昔の講座の画像がアップされています。
7,8年前と思しき画像もあり、懐かしい気持ちになります。
現在はセッションのスタイルも随分と変わり、昔のような「垂直圧、平行圧」のリリース法は、あまり使いません。

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kindleで出版した「筋膜リリースコツのコツ」は、垂直圧と平行圧を利用したリリース法の紹介本という趣でした。
カルチャー講座でお伝えしていた内容を書き起こしたものです。
逆に言うと、カルチャー講座でありながらもかなり濃い内容のコンテンツをお伝えしていたことになります。
この頃は、今以上に「知っていることを分かち合う」ことが楽しくて仕方がなく、本来ならば対価をもらうべきようなテクニックも講座の一環として、サービス精神を以てお伝えしていました。
そうしたコンテンツを気に入ってくださった方が、オープンパス(オープンパス身体教育研究所)のボディワーカー養成トレーニングに参加してくださることも多々ありました。

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6月12日(日曜日)に予定している「背中と腰の不快感攻略セミナー」は、これまで主に利用していた「垂直圧、平行圧」を一部活用しつつ、筋膜の張力を調整していく新しい方法を紹介する内容になっています。
姿勢分析は無し
筋膜の張力を触察で確認
不快感のある部位(筋肉)、そしてそれに関わる筋肉の2か所を同時に緩めていく
という、すこし特殊な方法となります。

また、筋膜に関する考え方を変えたこともあり、筋膜を「動きによる筋膜ユニット」としてとらえる試みをし、マニュアルに近いものを作成していく予定です。
注:なぜかすぐに「アナトミートレインですか?」と質問する方がいらっしゃいますが、全く違います。
むしろ、浅筋膜の働きを説明するのに役立つ考え方です。

【背中と腰の不快感攻略セミナー】ですが、臀部も範囲に入ります。
【背部】脊柱起立筋群(棘筋、最長筋、腸肋筋)
【腰部】腰方形筋、腸腰筋、多裂筋
【臀部】大臀筋、中臀筋、大腿筋膜張筋、梨状筋、仙結節靭帯

進み方により、上記にいろいろなテクニックを加えていこうと思います。
触察の復習も行いつつ進みますので、触察に自信のない方もお気軽にご参加ください。

ちなみに第一回目の「肩回りの不快感攻略セミナー」は昔のテクニックに近いベーシックな方法を、
第二回目の「頭と首の不快感攻略セミナー」は筋膜調整と筋膜の動きのユニットを演習しました。
第三回目は、参加者の方に合わせて構成しますが、筋膜調整が中心になる予定
です。
腱膜筋膜のリリースを中心に、両手を使うテクニックをお伝えします。

詳細は以前のブログか、ランディングページでご確認ください。
ブログ http://rolflingopenpath.sblo.jp/article/189532553.html
ランディングページ(お申し込みはこちらから)https://peraichi.com/landing_pages/view/wlies

〆切は6月9日です。迷っている方はこの機会にぜひご参加ください。

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ご希望のセッションと、ご希望日を第三希望までお知らせください。
申し込みフォーム http://www.rolfingopenpath.com/contact-w79gg
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2022年06月01日

小麦粉が悪いとは思いません

先日、友人宅にお呼ばれし、食事をごちそうになりました。
たこ焼き大好き、たこ焼きは奥が深いと力説する二人と、小麦の話になりました。
「小麦はからだに悪いの?」と聞かれましたが、小麦自体が悪いのではなく、小麦粉が作られる工程に問題があるようです

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一部の外国産の小麦は、育成の過程で農薬(除草剤)が使われています
効率よく、一定の質の小麦を収穫することが目的です。

苗を育て、収穫するまでの間に行う農作業の一環として、雑草の処理があります。
とりわけ遺伝子組み換えで作られた作物は除草剤に対する耐性があるので農薬に強く、遺伝子組み換え小麦の周りの雑草が一掃されても、遺伝子組み換え小麦は除草剤の影響を受けません。

また、農薬には収穫時期を一定にし、品質を均等に保つ効果もあります。
収穫前の小麦に除草剤を散布することで小麦を人工的に枯らし、小麦の水分量を下げて、品質の良い小麦が得られます。
小麦が自然に成熟するまで待たなくてもよいので、収穫の手間を省くことができます。
農薬を使うことで、ばらつきのない均一的な質の小麦が収穫できます。

雑草の除草(プレハーベスト)人工的に小麦を枯らす(ポストハーベスト)、この二つの行程で使われているのが「ラウンドアップ」という商品名の農薬で、含まれているのはグリホサードと呼ばれる化学成分です

※収穫前の小麦や大豆にグリホサートを噴霧し、農産物を乾燥するという手法は1990年代に広まりました。
日本では、収穫前の小麦への使用は認められていませんが、大豆への使用は認められているようです

農薬は丈夫な作物を育てるには必要不可欠ですが、農作物に残った残留農薬が人体に悪影響を及ぼすということは、あまり知られていないのかもしれません。
日本で使用禁止の農薬も、輸入作物については実質的な制限がありません
市場に出回る商品は安全だという思い込みは誰にでもあり、危険かもしれないと意識する機会はあまりありません。
従って、禁止農薬を使った食物を食べている可能性があります

小麦粉のように生成された製品や、果物類に関してはさらにガードが緩くなるかと思います。
外皮に欠けられた農薬は、目に見えないながらも実(果実)に浸透している可能性もあり、そうなると「農薬も一緒に食している」ことになります。
発がん性はない、とされているグリホサートですが、真実はどうなのでしょうか

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農薬以外に気を付けたいのは、製品をつくるときに使われる添加物です。
小麦を材料として作られた製品を買うときには、添加物にも目を通した方が良さそうです。
小売店やレストランで独自に作った商品の方が安心なのは、持ちを良くしたり見栄えを良くしたりするための添加物が少ないからです。
特に避けたほうが良いとされる添加物をピックアップしました。

1:臭素酸カリウム
口溶け、ふんわり感、防腐作用
臭素酸カリウムの一番の問題点は、体内に入った際に直接DNAを傷つけ、それにより発がんをもたらす可能性があるという点です。
臭素酸カリウムは、アメリカでは使用が認められていますが、EUでは使用が禁止されている食品添加物です(大量生産の大手スーパーに注意)
FAO・WHOの合同食品添加物専門家委員会(JECFA)においては、使用は容認できないと結論づけられています。

2:イーストフード
酵母の発酵促進、パンのふくらみ。
イーストフードは工場で純粋培養された成分で、自然酵母発酵では発生しないガス(塩化アンモニア)を発生させます。
イーストフード自体に害はありませんが、発酵の工程で酵母がイーストフードを食べて分解するときに発生する塩化アンモニアが問題だとされています。
塩化アンモニウムは火薬や亜鉛のメッキ、肥料にも含まれる化学物質で刺激性を持ち、大量に吸うと吐き気の原因になります。
そのため、大量に口にすると体調悪化の原因になる可能性があるのです。

私はイーストが入った食べ物を少し多めに食すると、次の日には必ず口内炎がでます
実は大量生産のスナック(スーパーで売っているような〇〇パイのようなもの)もダメで、大好きなのに食べることが出来ずとても残念です。時々は食べますが、二袋を超えると胃が痛くなります。また、サプリを大量に摂取して口内炎が出ないようにします。体質なので諦めるしかありません。

3:マーガリン、ファットスプレッド
ファットスプレッドの主成分は植物性油脂ですが、この植物性油脂からファットスプレッドを作る過程でトランス脂肪酸多く生成されます。
トランス脂肪酸は悪玉コレステロールを増やし、動脈硬化などの循環器系疾患のリスクが上がる、また発がんのリスクを高めるなどの影響が報告されており、人工的に作られ自然界には存在しないという意味から、食べるプラスチックとも呼ばれます。

4:メタリン酸ナトリウム、リン酸塩
性質の急激な変化を抑制する緩衝材、食品の食感
大量摂取の副作用には低カルシウム血症があり、骨形成に悪影響をもたらしてしまいます。妊婦は大量に摂取しないよう注意が必要です。
ハムなど加工肉、インスタントラーメン、プロセスチーズ、はんぺん、炭酸飲料水など、加工食品にはほぼ使用されています。
リン酸塩の過剰摂取により、骨密度の低下、腎臓疾患、治療力・免疫力低下、精神異常等、健康への影響が心配されています。

食事は日々の楽しみでもあり、育ってきた歴史でもあるので、身近な人がどんな食事をしていてもそれを変えようとか咎めようとか遠回しに洗脳しようとか、そんな気持ちには一切なりません。
情報が自分の助けになると思うのであれば参考にしてみてください。

*お知らせ*
背中と腰の不快感攻略セミナーの締め切りは6月9日です。
https://t.co/yWMEZPZH6t

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※日曜日は講座のためセッションはお休み、月曜日は定休日です。
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posted by MSaito at 13:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々のこと

2022年05月13日

第3回【不快感攻略セミナー】背中と腰の攻略セミナー

【不快感攻略セミナー第三回、開催です】
必要な部位だけ集中して参加したいという声に応え、今回は「背中と腰の不快感攻略セミナー」を行う運びとなりました。
今回も、PhaseI 触察、PhaseII 筋膜の張力調整+リリース、PhaseIII ストレイン/カウンターストレインでの3部構成です
単発参加も可能です。

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Phase I
【腰背部から臀部の施術に特化した触察】
Phase II, Phase IIIで行うリリース法(筋膜リリース、ストレイン/カウンターストレイン)に特化した触察を行います
<骨部(骨指標)の触察>
脊柱(棘突起を詳しく)、仙骨、寛骨、大腿骨の筋肉の付着する部位。
<筋肉の触察>
【背部】脊柱起立筋群(棘筋、最長筋、腸肋筋)
【腰部】腰方形筋、腸腰筋、多裂筋
【臀部】大臀筋、中臀筋、大腿筋膜張筋、梨状筋、仙結節靭帯

※合わせて11以上の筋肉(靱帯)+必要な骨指標、神経
予定より多くの器官を触察する場合があります。過去2回は予定数以上の触察をしています。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::
開催日時:2022年6月3日(日曜日)
11:00−18:00(1時間休憩あり)
対象者:触察が初めての方、触察の復習をしたい方


PHASE II
【筋膜の張力を利用した分析とリリース】
筋膜リリースの基礎的なテクニックに加え、筋膜の張力を利用し、不快な部位の分析・リリースを行います。
また、短時間で広範囲に筋膜を緩める方法を習得します。


筋膜リリースといっても、ロングストロークを使うテクニックではありません。
短縮や拘縮のリリースはもちろんですが、解剖学的な連鎖を意識したリリース練習を行います。
姿勢分析を行わずとも筋膜の張力から不具合の場所を割り出し、適切な手技でリリースを行います。
全身を覆う浅筋膜の操作も同時に行いますので、短時間で広範囲にリリースができます。

実践で利用できるテクニックのみをお伝えいたしますので、参加の次の日から活用いただけます。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::
開催日時:2022年6月12日(日曜日)
11:00−18:00(1時間休憩あり)
対象者:腰背部および臀部の触察が可能な方、全て。
短い日程で効率的に技術を習得するため、このセミナーは、Phase I の触察ができる前提で行います
不安がある方は触察セミナーからお申込みください。


PHASE III
【ストレイン/カウンターストレインテクニック】
触察を基礎として、ストレイン/カウンターストレインを行います。
起始と停止を近づけて、筋肉全体をたわめることが、テクニックの基礎になります。
触察を学び、コツを覚えてしまえば、簡単に痛みの解消が可能になります。

:::::::::::::::::::::::::::::::::
開催日時:2022年6月26日(日曜日)
11:00−18:00(1時間休憩あり)
対象者:腰背部および臀部の触察が可能な方、全て。
短い日程で効率的に技術を習得するため、このセミナーは、Phase I の触察ができる前提で行います
不安がある方は触察セミナーからお申込みください。


PhaseI (触察)一般 22,000円 正会員(復習)11,000円
Phase II (筋膜張力の調整+筋膜リリース)一般22,000円 正会員17,600円
Phase III (ストレイン/カウンターストレイン)一般・正会員 26,400円
Phase I + II (触察+筋膜張力の調整+筋膜リリース)一般44,000円 正会員28,600円
Phase I + III (触察+ストレイン/カウンターストレイン)一般48,400円 正会員37,400円
Phase II + III (筋膜張力の調整+筋膜リリース+ストレイン/カウンターストレイン)一般48,400円 正会員44,000円
Phase I+II+III (全3日間)合計金額から5%割引

お申込みはランディングページからお願いいたします。
https://peraichi.com/landing_pages/view/wlies


*斎藤個人セッションのお申込み、新宿オフィスアクセスのご案内*
ご希望のセッションと、ご希望日を第三希望までお知らせください。
申し込みフォーム http://www.rolfingopenpath.com/contact-w79gg
斎藤瑞穂公式サイト http://www.rolfingopenpath.com/
※日曜日は講座のためセッションはお休み、月曜日は定休日です。
2022年度、ロルフィングのセッションは承っておりません。
解剖学に詳しく、また単発で受けられるオープンパスメソッドへのお申し込みをお待ちしております。

2022年05月11日

ボディワークと脳科学で「望みを引き寄せ」る

5月5日にブログを更新してから少し間が空いてしまいました。
今回は、過去のメルマガのご紹介となります。
少し加筆をしましたが、ほぼ原文のままです。
メルマガは一回限り、読み切りの配信なので、加筆修正したいと思いつつ手付かずです。
「読んでます」とおっしゃっていただけるのが嬉しく、毎月1日と15日はがんばって配信しています。
ちなみにオープンパスのメルマガは2019年5月にスタートし、驚くことに3年間継続できています

以下は2020年9月5日発行のメルマガです
過去のメルマガ(一部)はnoteに掲載しています(一部有料)ので、興味をお持ちいただけましたらご一読ください。https://note.com/openpath

【2020年から起こる新時代】
占星術は全く詳しくありませんが、雑誌の星占いや占いサイトを見ると「2020年は大激動の年」とあり、どの占いも一様に、「今年を境い目に価値観が大きく変わる」としています。

これまでは「地の時代」で、伝統的なものや、古い体制に重きが置かれていた時代でしたが、これからの「風の時代」はそうした旧体制が解体され、個人が尊重される時代になるのだそうです。

【引き寄せの法則】
スピリチュアルなことに興味がある、という方はいらっしゃいますか?
そうした方々にとって「引き寄せの法則」は特に目新しくないと思います。

「特に自分にとって大切な望みを選び、強く成功したときのことをイメージすることで、その夢が叶うという法則」を引き寄せの法則と呼ぶそうです。

願うことを鮮明にイメージすることで願望を実現できる不思議な方法だそうです。
マユツバじゃない?という方も中にはいらっしゃるでしょう。
宇宙の法則なんて言葉を聞くと、それだけで拒否反応が起こる方もいるでしょう。

わたし(斎藤)は中立派です。
過剰に宇宙に期待しないし、すべてを科学で説明できるとも思いませんが、今回はがんばって科学的に説明してみますので、最後まで読んでみてください。

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【RASって聞いたことがありますか?】
パソコンの専門用語ではありません。
RAS(Reticular Activating System:ラス)=網様体賦活系(もうようたいふかつけい)という、脳の機能のことです。

脳幹は、間脳、中脳、橋、延髄に区分され、脳幹網様体は、脳幹に網目状に分布しています。
主な働きとして
@筋の緊張や運動調節
A大脳にインパルスを送り、覚醒状態を保つ
この2つがあります。

この働きをRASと呼びます。
※すぴ系の書籍などはこの説明がざっくりすぎて正確さに書けるものがあります

この働きを広域に考えてみたとき、「自分にとって必要だと思う情報を取捨選択して取り入れる機能」だと考えることができます。

例えば、今までスペインに関心がなかったのに、スペイン人の友人ができた途端に、これまで気が付かなかったスペインとのつながりが見え始めたり、スペインに関する情報が集まるように感じたり、という経験はありませんか?(スペインを適当な言葉に替えてください)

カクテルパーティー効果もRASの為せる技です。
雑音が多い雑多な状況でも、誰かが自分の名前を呼ぶとその声がはっきりと自分に届くという現象です。

RASの機能は「必要な情報」に関することを率先して選択する脳の働きなので、これを利用すれば、効率よく「欲しいものを引き寄せる」ことができる。
それが脳科学的に見た「引き寄せ」の法則です。

【ボディワーク的観点から引き寄せやすい身体】
もう少し、脳科学的な説明を加えて引き寄せやすい環境づくりを考察してみましょう。

脳幹網様体賦活系の作用は、
モノアミン
ヒスタミン
オレキシン
アセチルコリン
などの神経伝達物質に左右されます。

ここで話題にしたいのは、覚醒を促す「上行性覚醒系」という脳の機序です。
とは言え、詳しくなりすぎると混乱してしまうので簡単に。

まずは覚醒とはどういう状態でしょうか?
◎目が覚めている状態
◎筋緊張が適度に起きている状態
◎何かに意識を向けられる状態

それでは、具体的にどうやって、引き寄せ=脳幹網様体の上行性覚醒系の環境を整えたらいいでしょう。
思うだけで願いが引き寄せられるなら、実践してみたいですよね。

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実践のための簡単な方法があります。
3つ、ご紹介しましょう。

【1・ぼーっとする時間を作る】
知人に、とにかくぼーっとする時間を持つと自慢していた人がいましたが、それではダメです(笑)
問題意識を持たずにぼーっとするのでは時間がもったいないだけです。

目的をしっかりと持ってから、空白の時間を作るのが、正しいRASの活性法です。

こんな実験があります。
70名に、モニターに写る単語を記憶してもらいました。
日常用語が各一秒間、表示されます。
その後で、グループを2つに分けました。
1.何もせずぼーっとする
2.イラストの間違い探しをする
15分間、過ごした後で、先ほどの単語を思い出してもらいました。

なんと、ぼーっとしちrたグループは70%もの単語を思い出しましたが、作業をしたグループは55%以下でした。
1週間後の調査でも、ぼーっと過ごしたグループが高い確率で記憶を残していました。

RASの「何かに意識を向けられる状態」は、記憶にも関連しています。
記憶が長く留まったグループは、脳幹網様体賦活系の働きが良くなったと考えられるのです。

【2.目標を書き出す】
さきほどの記憶の研究にもありましたが、情報が整理されるためには、情報が明確化されている必要があります。
何か自分の目的なのかをはっきりさせるために、望みを「書き出して」ください。
それを読み返してください。
声に出したり、動きを付けたりすると尚良し、です。

【3.ボディワークを使う!あたまを起こす】
脳幹網様体賦活系の、筋緊張を促進する神経伝達物質を放出するためには、
筋緊張の促進系であるモノアミン作動系が刺激される必要があります。

そのために必要なことは…
抗重力姿勢をとること。

つまり、あたまを起こして、抗重力筋を活動させることが必須です。
重力に逆らい、直立姿勢をとるための筋肉を、がんばって働かせるのです。
目的を果たそうという目的で瞑想するならば、横になるのはNGですね。
覚醒したままでぼーっとするためには最低でも座位で、脊柱起立筋を働かせてRASを働かせなくてはいけないのです!!

そうしてみると、ヨガの屍のポーズなどは究極のリラックス法ではあるけれど、引き寄せには適していないの「かも」しれません。

ボディワークでRASを活用させる方法は抗重力筋を使う以外にもいくつかあります。
また、抗重力筋を使う方法もさまざまです。

いかがでしたでしょうか?
皆様の日常が少しでも豊かになるような情報発信を、これからもしていきたいと思います。

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