2023年03月26日

リハビリは痛いが理解できた

前回に引き続き、今回も小川隆之氏(baucafe http://baucafe.sblo.jp/)のリハビリに関するブログです。

「リハビリって相当に痛いらしい」という噂を聞いていました。
痛いんだ…
漠然とそうイメージしていましたが、果たして何が痛いのか。

触ると痛いのか、動かすと痛いのか、何もしなくても痛いのか。
目が覚めていても寝ていても痛いのか。
わからないことばかりです。

先日アップしたリハビリ的セッションの後、再び小川さんのセッションをする機会がありました。
今回は「右の後頚部の強い緊張に悩まされていて安眠できない」という切実な訴えで、それではセッションをという流れになりました。

麻痺があるのは左側。
それなのに、右側に痛みや不快感を強く感じるとのことなのです。
一言に不快感といってもこちら(わたし)には伝わらないので、少し時間をかけて不快感を言葉にしてもらうと「鈍いけれど強い痛みがある」「ヒヤッとする感じ(冷感がある感じ)がある」ということなのです。
ちなみに倒れる前はこうした痛みを感じたことはなかったそうです。

施術を始めると、辛い側である右側にかなり強い筋緊張があり、左右を比較すると顕著に有意差がありました。
驚いたのは、健常であるはずの右側(麻痺がない側)の感覚が健常時と大きく異なっていたこと。
これまでリリースしていたような強度(筋緊張に合わせた強度)でリリースしようとすると痛い痛い、もっと優しくと何度も言います。
痛いのは促通を促すべき、麻痺がある左側なのではと思っていたのですが、そうではなく健康であるはずの右側なのです。

よく話を聞くと、左右を同じように動かそうとすると、動かない左に合わせて右が頑張るので、いつも右に力が入る。
力が無い左を支えようとして右を緊張させているので、右がとても疲れるそうなのです。

当事者に話を聞くまでは、脳梗塞後のからだにこんなにも負担がかかっていると想像すらできませんでした。
ストレッチや動きのレッスンが中心だったリハビリ中は、こうした身体感覚の変化には気が付かなかったようですが、日常生活に戻るといろいろな発見があるようです。
傍で見ていると、一瞬ごとに気を配り、あたかも修行のような時間を過ごしていることを知り、大変だなと思うと同時に、周りの理解を得られるよう啓蒙活動が必要だなと思いました。

先日の動画は、脳出血後のリハビリとしてのボディワークの可能性を記録することが目的でした。
施術が進むと感覚がなかった部分に痛みが戻ってきたりと、手技とソマティカルワークトレードマーク(TM)(いわゆる徒手療法)が役立つ可能性があるという手ごたえを感じます。
自己満足や自己肯定のためのセッションではなく、困っているひとの役にたつ技術を提供できるよう、ますます本気で精進していかなくてはと焦る日々です。

いつの間にか「ソマティクス」という用語が心理学的な意味合いで使われるようになりましたが、からだの動きを通して中枢に働きかける技術としての、本来の意味のソマティクスを継続していきたいなと思います。

「犀の角のようにただひとり歩め」


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2023年03月25日

たまねぎ脱力と期待について

年を経て、時代も大きく変動し、体調の変化や体重増加に悩んだりしつつ、食生活をいろいろと変えてきました。
無理なダイエット(断糖高脂質)をしてみたり、少し緩めのケトジェニックダイエットをしたり。
今は基本的に、一日一食(夜のみ)としていますが、これが自分には一番合っているような気がします。

食事に気を付けるのは、食物アレルギーがあったり、不耐性があったりするのもひとつの理由です。
先日のブログで少し触れましたが、花粉症があったり、アリシン不耐性があったりと、何かと面倒です。

先日、友人が主宰する料理教室に参加しました。
その日のお題は「基本の重ね煮」、食物の陰陽を意識した重ね方で、水を使わずに野菜を蒸すという調理法です。
重ね煮のパワーを感じましょう、と主宰者にOリングテストを提案されました。
わたし「ふーん、Oリングテストね…」

某キネシオロジーセラピーのトレーニングを終了し、まがいなりにも資格も取りましたが、だからこそOリングテストには懐疑的でした。
Oリングを作る指や腕の力が、予定調和的に強くなったり弱くなったりすることをトレーニング中に目の当たりにしてきたので、あまり当てにならないと思って臨みました。
「わたしは玉ねぎはホントはダメなので、玉ねぎあり、なしでテストしてみて」と、玉ねぎのあるなしでテストすることになりました。
この時点でも、もちろん半信半疑です。
後ろ側に回した両手を組み、組んだ手の力の入り具合で確かめるという方法で、重ね煮パワーを確認しました。
玉ねぎなしでチャレンジ。
組んだ手に誰かの拳がはいり、床方向に向かって押されますが、力がしっかり入り指は解けません。
玉ねぎ入りで再度チャレンジ。
えっ???
嘘でしょ?
スカッと、力が抜けたではありませんか!
疑いの気持ちたっぷりで、結果がでることは全く期待していなかったのに、みごとに力が抜けました。

Oリングも重ね煮もすごいですね、やっぱり玉ねぎダメだったねという話ではありません。
「期待しないこと」がいかに大切なのか、そういう話にこのブログは進みます。

某団体のキネシオロジーセッションを実践しないのは、この「期待」に疑問を持ったからなのです。
効果を知ること、期待を持つことがバイアスになり効果のようなものが出ているのではないか、その効果は一過性のものではないのか、筋反射は十分な信頼に値するのか。
疑問は解けず、そのセラピーからは遠ざかってしまいました。

太古の昔において、神事の中心となるのは幼い子供であったり、知的な部分より感性に秀でた人物だったりしたというのは「我」がない、期待がなく、只在ることが出来る存在だったからではないのでしょうか。

治癒を目的とするセラピーであるなら「期待を持つこと、持たせること」は大きな威力を発揮するし、治癒に限らず、ものごとは期待(そうなるという前提、約束事)ありきで成り立つものだと思います。
でも、自分にとっての真実を見つけたいとか、無意識を探求したいという時には、自分を「期待を持たないただの器」として存在させるべきなのかなと、そんなことを考えました。

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posted by MSaito at 20:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々のこと

2023年03月22日

リリースというか、2点を触っているだけ

小川隆之氏(baucafe http://baucafe.sblo.jp/)が昨年10月末に脳出血で入院し、大変な努力を毎日くり返して、仕事復帰となりました。
手の感覚などは戻ったようですが、体力がやる気に追い付かず、しばらくは1日1セッションのペースで仕事をすることにしたようです。

左側に少し麻痺が残り、肺の機能も以前同様とはいかないので体力が続かないと相談を受け、できることは何でもトライしみようとボディワークセッションを行うことにしました。

もうひとつの課題は「構音」が上手くいかないこと。
頭の中は高速で働いても、それを言葉にするときに麻痺が邪魔をするというので、感覚を使ったワークをしてみることにしました。
これにはオープンパスのオリジナルメソッド「ソマティカルワーク」で対応してみました。

その時の動画がこちらです。
2点法.jpg
https://youtu.be/8twhuBj0oMQ

これまで、動画にするつもりは一切なかった「2点法」というオリジナルテクニックを初出ししました。
解説もていねいに付けてみました。
オープンパスメソッドレジスタードマークセッションは、常にこうした意図で(筋膜の張力を触察し、関連筋を割り出し、いろいろな手技を使って)セッションを行っています。

痛み(圧痛点)がどんどん消えていく様子や、腹部の緊張が大腿四頭筋のリリースや大胸筋のリリースで改善していく様子から、筋膜の特徴、そして触察の大切さを汲み取っていただけるのではないでしょうか
オープンパスが「触察!」「触察!」とうるさく言う理由もご理解いただけるかなと思います。
理論に基づいたリリースは効果がほんとうに高く、時間もかかりません。

以下、動画の解説です。

1:16 カウンセリングを詳しく行う「どういう違和感?」
1:18 からだ全体の状態を確認した後で、筋膜の状態を主訴に沿って見極め→大胸筋のリリース(と思われる)
1:47 からだの機能に改善が出たかを確認しました(主観的には視覚を使って、そして小川さんには感覚を使ってもらい改善を確認)
2:59 体幹のゆるみがでました。胸郭の緊張と起立筋の緊張が関わっていました。動画では割愛されていますが、中電筋や仙腸関節、下腿の筋筋膜との影響が強く出ていました。
3:02 触察を使って関連筋を割り出しています。腹直筋と大胸筋の関連を理解している施術者さーん!! やってること理解していただけますよね?
3:26 筋膜の硬さ、形状などを触察しています
3:48 起立筋の何筋の緊張が一番強いかを確認し、指が負けそうなので肘を使ってリリースをしています。下(肋骨側)に押しているように見えますが、押してはいません。むしろ引いています。
4:14 さて、どこを狙っているでしょう?
4:58  胸部の緊張は何筋が関わっているのかを触察で割り出しています
5:17 2点法のリリースを行っています
5:23  圧痛部分を探し当てました。圧痛が起きている層を割り出し、層を合わせて関連筋(2か所)を一度にリリースしています
5:27  圧痛が消えました。
5:42 別の圧痛点をみつけました。それも2点法でリリースします。
6:09 腹部の圧痛点は、上前腸骨棘(確か、外腹斜筋)からの引っ張りが原因のようでした
6:28 大腿筋膜張筋から臀部にかけての圧痛点を丁寧にリリースしていきます(圧痛がどんどん消えていきます)
6:37 痛みが消えていきます
7:10 腹部にあった張力(圧痛)は、外側広筋のリリースで消えました

この後、仙腸関節を緩め頭頚部のリリースに移りますが、スタート前に張力が高かった胸鎖乳突筋がゆるんでいました。
胸部、腹部の屈曲がゆるんだことで胸鎖乳突筋の緊張が和らいだのだと思います。

頭頚部で重要な役割を果たしている(仙骨に影響を与える)前頭筋、帽状腱膜をリリースし、胸鎖乳突筋の起始部を耳介を介してリリースし、リリースは終了(7:30)。
あとはソマティカルワークになります。

前半の解説は終了。
ソマティカルワークは説明しようとすると、ソマティカルワーカー養成トレーニングの資料になりそうなので、うまくまとめられるか検討中です。
(わかる人はわかる内容だと思うので解説しないかも)

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2023年03月08日

花粉症でバナナが食えない!

本当に久しぶりのブログの更新となります。
友人が「今更だけど、ブログに戻る」と記事を書き始めました。
わたし自身もそろそろ長文を書こうかと思っていたタイミングだったので、こうして肩の力を抜いて、再び書き始めているところです。

さて、先日のこと。
少し変わったセラピー機器を持っている友人の自宅サロンに遊びにうかがいました。
藤沢駅から徒歩10分ほどにある、ディメンションプロサロン アクアマリンという素敵なサロンです。
ディメンションプロの施術を受け、お茶とお菓子のおもてなしを受けました。
質のよい食材だからというのはもちろんですが、自分以外の方が淹れてくれるお茶というのはどうしてこうも美味なのでしょうか。
丁寧に切ったバナナにシナモンがちょっと振りかけられ、脇には柑橘(種類は忘れました)とキンカンが添えられています。

共通の話題で少し興奮気味に話しながら、果物を口にしました。
あれ?唇が痛い…
痛くて思わず唇を押さえました。口角にもビリビリした痛みを感じます。

ここ10日ほど唇の周りがかぶれ、カサカサしているから柑橘類がしみたのかなと思いましたが、果物を食べて痛みがでたので「何か原因がある」と調べてみました。

すると驚くべきことを知りました。
花粉症と、果物アレルギーは10%の確率で合併するそうです。
そして、バナナを食べると唇の周りが荒れる原因もわかりました。

食物アレルギーでした!

わたしはもともと、ブタクサとイネにアレルギーがあります。
バナナはブタクサに、ミカンはイネに分類されるようです。
バナナはミキという奄美の伝統発酵食と一緒にミキサーにかけ、スムージーにして毎日採っていたのです。
どうりで口の周りは腫れるし、扁桃腺みたいな喉の痛みが出るはずです。

アレルゲン.jpg

こちらを参考にしました。
https://www.miyatake-clinic.com/allergie08/

花粉症のみなさま、意外な食物にアレルゲンがあります。
どうぞお気をつけて!

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posted by MSaito at 17:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々のこと

2022年12月23日

オープンパス2023年1月スケジュール

久々のブログ更新になります。
最近は、短文のお知らせはツイッター中心に、オープンパスの信念??のようなものはメルマガが発信していて、ブログの更新がなかなかできていません。
今回は、2023年1月のセッションスケジュールのお知らせをいたします。

現時点では小川隆之のセッション再開は未定ですので、小川隆之セッションの代替日を合わせてご案内いたします。

【個人セッションのメニュー】
◆オープンパス・メソッドレジスタードマーク/内容、回数、応相談) 13000円/90分(シン・インテグレーション・セッションをご希望の方は、ご相談ください)

(適用・目的) 
◇肩こり、腰痛、肘痛、膝痛など痛みの緩和、解消
◇身体(胸郭、脊柱など)の歪み調整
◇パフォーマンス(スポーツ、ダンス、日常動作など)の向上
◇体形(顔貌、ウェストなど)調整


それ以外にも、オープンパスメソッド120分コース、音響マッサージ、周波数セラピー、クラニオセイクラル、フェイシャルリリーステクニックなど様々なメニューをご用意しております。
斎藤みず穂公式サイト
https://bodywork.hp.peraichi.com/shinjyuku


【場所】
西新宿(オープンパスメソッド身体教育研究所/最寄駅:大江戸線 都庁前駅、京王新線 初台駅、JR 新宿駅)
* 詳しくは、ご予約が決まりました後にお知らせいたします。

【ご予約可能な日時枠】
※斎藤瑞穂によるセッションとなります。
※年末年始のお休み 2022年12月30日〜2023年1月5日まで。1月6日が仕事始めです。

1月22日(日)11:00〜12:30
1月23日(月)16:00〜17:30、18:30〜20:00
1月31日(火)11:00〜12:30
※日曜日、月曜日もセッションを承っております。
火曜日と日曜日の午後はお休みをいただいております。

【予約方法】
こちらの申し込みフォームをご利用ください。
https://bodywork.hp.peraichi.com/shinjyukuform?_ga=2.47784679.1785393994.1671714495-305652667.1671158275

【キャンセルポリシー】
ご予約前に必ずお読みください。
キャンセルポリシー2022年5月.jpg

皆様のご予約をお待ちしております。
2023年にはもっと便利な予約システムの導入を予定しております。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。

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posted by MSaito at 22:05| Comment(0) | TrackBack(0) | お仕事全般
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