「リハビリって相当に痛いらしい」という噂を聞いていました。
痛いんだ…
漠然とそうイメージしていましたが、果たして何が痛いのか。
触ると痛いのか、動かすと痛いのか、何もしなくても痛いのか。
目が覚めていても寝ていても痛いのか。
わからないことばかりです。
先日アップしたリハビリ的セッションの後、再び小川さんのセッションをする機会がありました。
今回は「右の後頚部の強い緊張に悩まされていて安眠できない」という切実な訴えで、それではセッションをという流れになりました。
麻痺があるのは左側。
それなのに、右側に痛みや不快感を強く感じるとのことなのです。
一言に不快感といってもこちら(わたし)には伝わらないので、少し時間をかけて不快感を言葉にしてもらうと「鈍いけれど強い痛みがある」「ヒヤッとする感じ(冷感がある感じ)がある」ということなのです。
ちなみに倒れる前はこうした痛みを感じたことはなかったそうです。
施術を始めると、辛い側である右側にかなり強い筋緊張があり、左右を比較すると顕著に有意差がありました。
驚いたのは、健常であるはずの右側(麻痺がない側)の感覚が健常時と大きく異なっていたこと。
これまでリリースしていたような強度(筋緊張に合わせた強度)でリリースしようとすると痛い痛い、もっと優しくと何度も言います。
痛いのは促通を促すべき、麻痺がある左側なのではと思っていたのですが、そうではなく健康であるはずの右側なのです。
よく話を聞くと、左右を同じように動かそうとすると、動かない左に合わせて右が頑張るので、いつも右に力が入る。
力が無い左を支えようとして右を緊張させているので、右がとても疲れるそうなのです。
当事者に話を聞くまでは、脳梗塞後のからだにこんなにも負担がかかっていると想像すらできませんでした。
ストレッチや動きのレッスンが中心だったリハビリ中は、こうした身体感覚の変化には気が付かなかったようですが、日常生活に戻るといろいろな発見があるようです。
傍で見ていると、一瞬ごとに気を配り、あたかも修行のような時間を過ごしていることを知り、大変だなと思うと同時に、周りの理解を得られるよう啓蒙活動が必要だなと思いました。
先日の動画は、脳出血後のリハビリとしてのボディワークの可能性を記録することが目的でした。
施術が進むと感覚がなかった部分に痛みが戻ってきたりと、手技とソマティカルワーク

自己満足や自己肯定のためのセッションではなく、困っているひとの役にたつ技術を提供できるよう、ますます本気で精進していかなくてはと焦る日々です。
いつの間にか「ソマティクス」という用語が心理学的な意味合いで使われるようになりましたが、からだの動きを通して中枢に働きかける技術としての、本来の意味のソマティクスを継続していきたいなと思います。
「犀の角のようにただひとり歩め」

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