2015年05月29日

アドラー心理学的に考えてみた1

先日のブログで、以下のような記述をしました。ブログの内容とは関わらない私的ないわば愚痴でしたので、本日のブログに場所を移し、再度考察してみたいと思います。

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−現在、私が個人的に参加しているセミナーに於いての体験を元に。ある参加者の方を見て感じたこと−
…質問の仕方も質問の言葉も不躾で「生徒はどんな内容であっても質問する権利がある」「率直であることは謙遜よりも大切である」と思い込んでいる様子がうかがえ、まわりは辟易としているのに本人は正しいことをしている(それともこれまでのご自分の在り方を変えたくないのかもしれません)という配慮の無さがうかがえます。
また、先に進もうとする参加者の足を引っ張るような言動を取ったりしているのを目の当たりにすると、講師を体験している立場とすると、我が事のように疲労を感じます。
講師に対抗できるほどの知識と技術がある方だったら私達もこんなにストレスを感じずに済んだのに、と、誰かがぽつりと言いましたがなるほどな思ってしまいました。
愚痴のような内容になってしまいましたが、本題に戻ります。
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この記述について「講師はいつでも大切に扱われなくてはいけないと思っているのですか?」「言いたいことを言ってはいけないのですか?」という質問を受けましたので、もう少し説明をさせていただきたいと思います。

主導権争いについて考えてみました。主導権争いには5つの種類があります。
1.賞賛を求める
2.注目をひく
3.権力闘争(主導権争い)
4.復讐
5.無能力の誇示

アドラーは、人間は社会的な生き物で、対人関係の中で生きていると考えました。
子供であろうと大人であろうと、私達は集団の中に自分の居場所を持ちたいと考えて生きています。所属している実感を持って生きたい。仲間だと感じたい。そうした願望があります。

そのために褒められたい。褒められることで安心を得たい(1の段階)。
それが叶わないとなると、今度は褒められる以外の方法で注目を得たいと考える(2の段階)。
褒められないとなると、別のやり方、良くあるのは悪いこと(社会的に不適切な行動)をして注目を得ようとする。
それでも注目をひくことに失敗すると、口論をしかけたり、正面切って相手に勝てないと思うと、裏に回って復讐を始めたりする(3と4の段階)。
もっと関係が悪化すると、無能力の状態を見せ、自分の殻に閉じこもる(5の段階)。

対人関係を円滑にするための方法として、穏やかな会話、相手を尊重する会話をするべきだ、とアドラー心理学の第一人者である野田俊作先生は強調します(そして実際、ご自分の子供さんとも敬語で語り合っています)。
例えば相手が「だから、何が言いたいんですか、結局は?」というけんか腰の質問の仕方をしたり、不躾な物言いであるとき、そこには権力闘争が起こっています。
アドラーは感情は相手を動かすために使う、と考えますが、こうした物言いは「何か言ってみろ」という縦の関係性を作り上げてしまいますし、そうした問いかけに「喜んで答えたい」とは思えないと思います。
「残念ですが、あなたの問いかけ方に私は答えようと思う気持ちをくじかれ、お答えしたい気持ちがなくなってしまいました」と言われても仕方がありません。

目的が「問いに答えてもらうこと」であれば、そのための問いかけのマナーを持っているはずです。
講師側はそうした闘争的な態度に穏やかに対応するよう心掛けている様子が見えますが、これが闘争を引き起こさないための努力であることは充分に見て取れます。
闘争が起こされかけているこうした場で、正しさを求めたり、また相手を裁いたりすると、更に縦の関係を作り、終わりの無い権力争いが続くことになります。

結局のところ、先のブログで書きたかったのは「こうした権力争いが小さなコミュニティーで日常的に行われているけれど、客観的にそれを眺めるための手引きがあれば、起こっていることを冷静に観察することができる」ということだったのです。

10人いたら、そのうち本当に気が合うと思えるのは数人、あとは気分や状況によって仲良くなったり仲良くできなかったり、1人はウマが合わないだろうと野田先生は書いていますが、そう思って生きていけば、自分が嫌われた時にも大して傷つかないなと思います。
思うのと、実際に実感して生きるのとの間にいつでも差はありますが。
だからこそ、自分を自分で「意外によく頑張れているんじゃないですか?」と「勇気づけて」生きていきたいなあと思います。


参考文献『ボクたちのアドラー心理学入門』野田俊作講演集

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