クライアントさんからの何気ない「ロルフィングは知名度が上がっていてもおかしくないような気がしますが、値段が高いから」という言葉に考えされられました。
ロルフィングのセッションは金額が高いという意見はよく聞きます。
100円でそこそこのモノが買える時代です。
コストが低い商品は売れ続け、安価で色が豊富なユニクロ商品は地価が高い銀座にも店舗を出しています。
柳井正社長が世界長者番付の日本人第一位になっていますが、消費者のニーズがここに反映されているようにも思えます。
安くて品質の安定した商品が出回るのに対し、劣悪なサービスも増えています。
身近な例として、ネイルサロンの価格競争とサービスの低下が個人的には気になります。
初回限定で価格を安くし顧客を呼び込み、時間単位の単価を上げるためにサービスの質が下がっています。
消費者は「同じデザインなら安い方が」と初回の金額が安いサロンを転々とすることになる。
サロン側は当然、一見さんという認識のもとに顧客を扱うので、ますますサービスの低下につながる。
価格競争の実態が見えると、「人と人」の部分での配慮を大切にする個人サロンで顧客が定着しそうに思えますが、経営者の顔が見えない店舗型ネイルサロンは健在です。
技術競争力低下によるデフレーションは必ずしも起こっていません(水面下で起きているのかもしれません)。
モノの値段が下がっても、商品が消費者のニーズに合わないとデフレギャップで商品/サービスを提供する側が苦しむし、経済の均衡を人的に保つのは本当に難しそうです。
セッションのたびに流暢な日本語で「ビジネスはどうですか?」と尋ねるイギリス人証券マンがいらっしゃいます。
彼の意見は「本当は、価格をどんどん引き上げた方がいいんですよ、日本はモノが安すぎる」とのこと。
世界経済の中の日本の位置づけがわからない私にとって「値上げ策」はかなり大胆な意見に思えました。
日本経済が足並みを揃えて価格を引き上げていくのならば経済の回復に一役買うのかもしれません。
日本の復興のためにも経済を回す必要があるのに、購買意欲に水を差すような消費税値上げのニュースも聞こえてきます。
経済活動を活発にすることが、直接 商品の知名度に結びつくのかどうかは未知数です。
ロルフィングのセッション料金を高価、安価とする比較対象もあいまいです(クライアントさんの意見はロルフィングの値段ではなく、日本の物価についての発言でした)。
むしろ品質向上を目指すことで信頼を得ることが、まだまだ必要なのかもしれません。
コンセプチュアルなものから実質的なものへとニーズが変わっているように感じます。
こうして考えていくと、私たちボディワーカー/ロルファーも、世の中を推進していく燃料になっているのだと実感します。
illust by:西谷 久:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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