2013年01月15日

拡がりゆく現象学

現象学について探索していたら、思想家の村上靖彦氏のサイトにたどり着きました。
先日のオープンパスメソッド(R)ソマティカルワーカー養成トレーニングでお話したかった内容が、専門家によってより精密な表現で書き表されていました。

現象学 便所の落書き http://kusaiinu.exblog.jp/7939299

サイトでは西村ユミ、九鬼周造、山折哲雄他、身体を取り巻く各氏(看護学、文化、宗教、文学などさまざまなジャンルの作家や署名人の著書が取り上げられています)の著書に関するレビューがあり、じっくりと時間をかけて読んでみたいと思いました。
最近は再び「学びたい」という気持ちがふつふつと湧いてきています。

386_17139_photost.JPG

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2013年2月にオープンパスメソッド(R)パルペーショントレーニングがスタートします。
詳細および資料請求はこちらをご参照ください。
まだ若干名の空きがありますので、参加ご希望の方はお早めにご連絡ください。締切は1月20日となります。
posted by MSaito at 22:55| Comment(0) | TrackBack(0) | ボディワーク

2012年11月12日

内側とはどこなのか

 When one looks at another human being, one sees a "body" with a certain external shape and size. It's just the same as an observed statue or wax dummy that also has a "bodily" shape and size. But when human being looks at himself or herself from the inside, he or she is aware of feelings and movements and intensions-quite different, fuller being. To view a body from the outside is a third-person view: One sees a "he" or "she” or an "it". But when the human views himself or herself from the inside, it is a first-person view-a privileged view of "me" which means being aware of "I, myself". -Thomas Hanna-


"views himself or herself from the inside"の一文を直訳すると、「自分自身を内側から観察すると」となるでしょう。
しかしこれは感覚的な表現であり、厳密な説明を求める方にとっては、文章が伝えようとしている内容そのものよりも「内側とはどこか」が気になって仕方がなくなるようです。

それであればこの「内側から」を意訳して「自己観察的な方法で」とか「一人称的な観察で」とか、コンテキストを汲み取って「体性感覚で」と訳すほうが伝わりやすいかもしれません。

ニュアンスはわかるけれど内容が曖昧な文章は、書き手が言わんとする雰囲気を残しつつ、なるべく曖昧さを取り去った表現で書き表す方がいいのかもしれません。
さりとて「内側から観察」と訳しても間違いではありません。
難しいところです。


viewing.jpg

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
来年度(2013年度)のオープンパス認定ボディワーカー養成トレーニングのスケジュールが決まりました。詳細および資料請求はこちらをご参照ください。
posted by MSaito at 00:43| Comment(0) | TrackBack(0) | ボディワーク

2012年09月13日

ことばとからだ

コミニュケーション研究のパイオニアであるウィリアム・コンドン(william Condon)は、コミニュケーションにおける聴き手と話し手の2名の、会話中のからだの動きを記録しました。

その結果、48分の1秒というコマ送りよりもかなり遅い速度で記録されたフィルムで確認されたのは、話し言葉とからだの動きが平行して行われているという事実でした。
0.30秒を切る単語を発する間にからだのあらゆる部分はその音声要素の変化に対応するように動きの変容を見せたそうです。

コンドンは、発話者の音声と発話者のからだが同期する現象を「自己シンクロニー」と呼びました。

同様の変化は話し相手(聴き手)側のからだにも起こっていました。
話し手と聴き手は鏡に向かい合っているように同じような様相を呈しました。
コンドンはこのようなコミニュケーションを「相互シンクロニー」と名付けましたが、この現象は生後20分の新生児にも見られるそうです。
(参考文献:佐々木正人)

言葉は音声の連なりではなく、意味として伝わること(時間的成り立ち)よりも「コミニュケーションの場」において(空間的成り立ち)成り立っているとする説です。

何の意識もせず、反射的に話すという行為を行っていることが多いのですが、相手の方に伝わっているのは果たしてなんであろうかと考えさせられました。

kid.jpg


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
来年度(2013年度)のオープンパス認定ボディワーカー養成トレーニングのスケジュールが決まりました。詳細および資料請求はこちらをご参照ください。
posted by MSaito at 00:31| Comment(2) | TrackBack(0) | ボディワーク
QRコード