2022年05月11日

ボディワークと脳科学で「望みを引き寄せ」る

5月5日にブログを更新してから少し間が空いてしまいました。
今回は、過去のメルマガのご紹介となります。
少し加筆をしましたが、ほぼ原文のままです。
メルマガは一回限り、読み切りの配信なので、加筆修正したいと思いつつ手付かずです。
「読んでます」とおっしゃっていただけるのが嬉しく、毎月1日と15日はがんばって配信しています。
ちなみにオープンパスのメルマガは2019年5月にスタートし、驚くことに3年間継続できています

以下は2020年9月5日発行のメルマガです
過去のメルマガ(一部)はnoteに掲載しています(一部有料)ので、興味をお持ちいただけましたらご一読ください。https://note.com/openpath

【2020年から起こる新時代】
占星術は全く詳しくありませんが、雑誌の星占いや占いサイトを見ると「2020年は大激動の年」とあり、どの占いも一様に、「今年を境い目に価値観が大きく変わる」としています。

これまでは「地の時代」で、伝統的なものや、古い体制に重きが置かれていた時代でしたが、これからの「風の時代」はそうした旧体制が解体され、個人が尊重される時代になるのだそうです。

【引き寄せの法則】
スピリチュアルなことに興味がある、という方はいらっしゃいますか?
そうした方々にとって「引き寄せの法則」は特に目新しくないと思います。

「特に自分にとって大切な望みを選び、強く成功したときのことをイメージすることで、その夢が叶うという法則」を引き寄せの法則と呼ぶそうです。

願うことを鮮明にイメージすることで願望を実現できる不思議な方法だそうです。
マユツバじゃない?という方も中にはいらっしゃるでしょう。
宇宙の法則なんて言葉を聞くと、それだけで拒否反応が起こる方もいるでしょう。

わたし(斎藤)は中立派です。
過剰に宇宙に期待しないし、すべてを科学で説明できるとも思いませんが、今回はがんばって科学的に説明してみますので、最後まで読んでみてください。

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【RASって聞いたことがありますか?】
パソコンの専門用語ではありません。
RAS(Reticular Activating System:ラス)=網様体賦活系(もうようたいふかつけい)という、脳の機能のことです。

脳幹は、間脳、中脳、橋、延髄に区分され、脳幹網様体は、脳幹に網目状に分布しています。
主な働きとして
@筋の緊張や運動調節
A大脳にインパルスを送り、覚醒状態を保つ
この2つがあります。

この働きをRASと呼びます。
※すぴ系の書籍などはこの説明がざっくりすぎて正確さに書けるものがあります

この働きを広域に考えてみたとき、「自分にとって必要だと思う情報を取捨選択して取り入れる機能」だと考えることができます。

例えば、今までスペインに関心がなかったのに、スペイン人の友人ができた途端に、これまで気が付かなかったスペインとのつながりが見え始めたり、スペインに関する情報が集まるように感じたり、という経験はありませんか?(スペインを適当な言葉に替えてください)

カクテルパーティー効果もRASの為せる技です。
雑音が多い雑多な状況でも、誰かが自分の名前を呼ぶとその声がはっきりと自分に届くという現象です。

RASの機能は「必要な情報」に関することを率先して選択する脳の働きなので、これを利用すれば、効率よく「欲しいものを引き寄せる」ことができる。
それが脳科学的に見た「引き寄せ」の法則です。

【ボディワーク的観点から引き寄せやすい身体】
もう少し、脳科学的な説明を加えて引き寄せやすい環境づくりを考察してみましょう。

脳幹網様体賦活系の作用は、
モノアミン
ヒスタミン
オレキシン
アセチルコリン
などの神経伝達物質に左右されます。

ここで話題にしたいのは、覚醒を促す「上行性覚醒系」という脳の機序です。
とは言え、詳しくなりすぎると混乱してしまうので簡単に。

まずは覚醒とはどういう状態でしょうか?
◎目が覚めている状態
◎筋緊張が適度に起きている状態
◎何かに意識を向けられる状態

それでは、具体的にどうやって、引き寄せ=脳幹網様体の上行性覚醒系の環境を整えたらいいでしょう。
思うだけで願いが引き寄せられるなら、実践してみたいですよね。

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実践のための簡単な方法があります。
3つ、ご紹介しましょう。

【1・ぼーっとする時間を作る】
知人に、とにかくぼーっとする時間を持つと自慢していた人がいましたが、それではダメです(笑)
問題意識を持たずにぼーっとするのでは時間がもったいないだけです。

目的をしっかりと持ってから、空白の時間を作るのが、正しいRASの活性法です。

こんな実験があります。
70名に、モニターに写る単語を記憶してもらいました。
日常用語が各一秒間、表示されます。
その後で、グループを2つに分けました。
1.何もせずぼーっとする
2.イラストの間違い探しをする
15分間、過ごした後で、先ほどの単語を思い出してもらいました。

なんと、ぼーっとしちrたグループは70%もの単語を思い出しましたが、作業をしたグループは55%以下でした。
1週間後の調査でも、ぼーっと過ごしたグループが高い確率で記憶を残していました。

RASの「何かに意識を向けられる状態」は、記憶にも関連しています。
記憶が長く留まったグループは、脳幹網様体賦活系の働きが良くなったと考えられるのです。

【2.目標を書き出す】
さきほどの記憶の研究にもありましたが、情報が整理されるためには、情報が明確化されている必要があります。
何か自分の目的なのかをはっきりさせるために、望みを「書き出して」ください。
それを読み返してください。
声に出したり、動きを付けたりすると尚良し、です。

【3.ボディワークを使う!あたまを起こす】
脳幹網様体賦活系の、筋緊張を促進する神経伝達物質を放出するためには、
筋緊張の促進系であるモノアミン作動系が刺激される必要があります。

そのために必要なことは…
抗重力姿勢をとること。

つまり、あたまを起こして、抗重力筋を活動させることが必須です。
重力に逆らい、直立姿勢をとるための筋肉を、がんばって働かせるのです。
目的を果たそうという目的で瞑想するならば、横になるのはNGですね。
覚醒したままでぼーっとするためには最低でも座位で、脊柱起立筋を働かせてRASを働かせなくてはいけないのです!!

そうしてみると、ヨガの屍のポーズなどは究極のリラックス法ではあるけれど、引き寄せには適していないの「かも」しれません。

ボディワークでRASを活用させる方法は抗重力筋を使う以外にもいくつかあります。
また、抗重力筋を使う方法もさまざまです。

いかがでしたでしょうか?
皆様の日常が少しでも豊かになるような情報発信を、これからもしていきたいと思います。

*斎藤個人セッションのお申込み、新宿オフィスアクセスのご案内*
ご希望のセッションと、ご希望日を第三希望までお知らせください。
申し込みフォーム http://www.rolfingopenpath.com/contact-w79gg
斎藤瑞穂公式サイト http://www.rolfingopenpath.com/
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2022年度、ロルフィングのセッションは承っておりません。
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posted by MSaito at 00:18| Comment(0) | TrackBack(0) | ボディワーク

2022年04月16日

あなたとは(宮沢賢治の詩より)?

オープンパスは、スピリチュアリティを否定していません。
むしろ密かに、スピリチュアルな世界の探求を続けてきました。
しかしながら、スピリチュアルなことをボディワークセッションに取り入れようとは思いません。
そのお話はまた別の機会にしたいと思いますが、巷で言われる「スピリチュアル」には大きく分けて2種ある気がしています。

1.現世利益中心、引き寄せ、金銭、出会いなどに特化したもの。ビジネス成功者が提唱するもの
2. 利他的で、自然との調和を重視するもの。古くからの伝統的な精神世界を探求するもの

オープンパスが目指すのは2. の世界で、その世界を「非物質的な世界」と捉えています。
スピリチュアルな世界とは少し違うニュアンスの、古今東西の賢者が求めてやまなかった世界を指し示します。

こうした世界について同じような考えを持ちたいと考える方への語りかけの意味もあり、先日4月15日のメルマガを発行しました。
メルマガのタイトルは【共有のできなさこそスピリチュアル】で、第六感があると自己申告する方に対する疑問を呈すると同時に、私たちひとりひとりが住む固有の世界について、書いてみたつもりです。

「固有の世界」とは、わたしたちひとりひとりは同じ経験をしつつもその全体(ストーリー)は異なり、細部に至っては人それぞれに生きてきた背景すら影響する「個別の経験」を意味します。

そこで質問です。
宮沢賢治の「作品一〇〇四番」という詩ですが、ここで語られる「あなた」とは?

「作品一〇〇四番」
今日は一日あかるくにぎやかな雪降りです

ひるすぎてから

わたくしのうちのまはりを

巨きな重いあしおとが

幾度ともなく行きすぎました

わたくしはそのたびごとに

もう一年も返事を書かない

あなたがたづねて来たのだと

じぶんでじぶんに教えへたのです

そしてまつたく

それはあなたのまたわれわれの足音でした

なぜならそれは

いつぱい積んだ梢の雪が

地面の雪に落ちるのでしたから


宮沢賢治

さて、あなたは「あなた」の存在について、イメージが湧きましたか?
きっと、それがあなたのこれまで世界であり、当たり前に存在する(べきだ)と疑わない世界なのだと思います。


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2022年04月12日

触察&ボディワークメール講座【自閉症の言語世界とボディワーク】より

久しぶりの投稿となります。
長らく文章を書いていないと、語彙力が失われていくことに危惧を感じます。
今回は、4月1日に配信したメルマガを紹介させていただきます。
ボディワーク関連のさまざまな事柄について、その時々での発見を題材にして書いています。
お読みいただき、面白そうだなと思われましたら、メルマガ登録をお願いいたします。
https://peraichi.com/landing_pages/view/ner2k
****************
触察&ボディワークメール講座
【自閉症の言語世界とボディワーク】〜ボディワークの限界と可能性〜

クライアントさんが読んでも面白く、ボディワークに興味がある方にとって有益なメルマガにしようと日々、健闘の最中です。

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【言語とボディワーク】
ボディワークはなぜゆえボディワークなのか。
筋膜リリースとどう、異なるのか。
このメルマガは「狭義のボディワーク」について情報発信することを目的としていますので、今回は、ボディワークの要のひとつである「言語」について最近考えたことを、発信してみたいと思います。


【ブックフェアで出会った本】
チチカカコフェアは有名出版社6社共同で行われるブックフェアです。
筑摩書房「ちくま学芸文庫」、中央公論新社「中公文庫」、KADOKAWA「角川ソフィア文庫」、河出書房新社「河出文庫」、講談社「講談社学術文庫」、平凡社「平凡社ライブラリー」の各レーベルの編集長が強く推薦する書籍を集めたブックフェアです。
教養を高めるための四部門
「思想:じぶんで考える」
「社会:みんなで生きる」
「歴史:過去と対話する」
「自然:万物の理(ことわり)を知る」
が書店の一角のコーナーで展示販売されます。
ご存じの方もいらっしゃると思います。

今年はその第七回目でした。
常に仕事のことばかり考えていて、つい仕事に関する書籍ばかりを購入してしまいます。
ああ、こうして「本当に自分の好きなもの」が分からなくなっていくのだろうと嘆かわしい気持ちが頭をよぎりましたが、仕事に関連しつつもおもしろいと思える本は、書店に立ち寄る度に見つけます。
チチカカコフェアで購入したのは2冊。
そのうちの一冊が
『自閉症はつがる弁を話さない』松本敏治著 角川文庫(初版令和2年9月)
少し後で読み始めた本が(大抵は2冊、同時進行で読書します)
『「わたし」をめぐる冒険』浜田寿美夫 洋泉社 
『「わたし…」』は小川隆之氏の蔵書です。
2005年初版の『自閉症はつがる弁を話さない』に、松本氏と意見を同じくする文章が、偶然にもはっきりと書かれていました。

「わたしの知っているかぎり方言を使う自閉症のこどもはいません」

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【自閉症の世界と言語】
浜田氏は京都大学大学院を経て奈良女子大学で教鞭をとる発達心理学、法心理学、供述分析の専門家です。
『私をめぐる冒険』は、章ごとにその専門分野に関連する知識であふれ、実例も多く挙げられており、読んでいて楽しく、読了後は心地よい知識の重みが残ります。

さて、一部を著書から抜粋しつつ、自閉症について読み進めます。

赤ちゃんは言葉を発する前から声で親を呼ぶことができる。話し言葉は相手に対する働きかけや訴えに端を欲するもので、本来自分と相手の身体につき沿うかたちで登場するとし「しかし、自閉症の子はそこが苦手」であり「彼らには肉体を持った他者がいない、あるいは希薄なのです」と述べています。
例)相手に「本があるよね」と語りかけるべき場面で「本がある、本がある」と終助詞を繰り返す(方言の話を少しすると、方言はこの語尾・終助詞に特徴がある。〜だぎゃ、〜だっちゃ、〜だべなど。終助詞がうまくつかえない自閉症者は方言も苦手である)

浜田はまた「場面に貼りつくことば」と表現する終助詞の反復についても述べており、自閉症者は終助詞「〜したいですか?」「〜したい?」が理解しがたいために記憶に残る場面の言葉を繰り返す傾向にあると解説しています。
例えば、自分からミルクが欲しくなった時に、ミルクをくださいという代わりにミルクをもらったときに聞いた言葉「ミルク欲しいですか?」や「ミルク、欲しい?」を繰り返してしまう傾向にあります。
帰宅したら自ら「おかえり」というのも同じ理由からです。
浜田の優しく客観的な立場は「自閉症が自分と相手の立場を混同しているというのなら、その前に私たちが視点の交換を無意識に行っていることの不思議さに着目したほうが良いと思います」と締めくくっています。

【ボディワークに限界はあるか】
自閉症関連のこの二冊を読み進めながら、はたと考えました。
主客を行きつ戻りつしながら、自らの経験をつぶさに観察するボディワークは果たして万人むけなのだろうか?
ことばのコミュニケーションに重きを置くのであれば、どのような対話が必要となるのであろうか?
自らの身体に対する独自の世界観(私という概念と私という空間/範囲)をもつ人たちはそもそも私たちと異なる快・不快の世界観をもつのではないだろうか?

このメルマガでは、あくまでボディワークに関連する事柄に範囲を限定し、方言については触れず、自閉症の方々のコミュニケーションの方法と、そうした方々とのセッションの可能性について考えてみました。

******************
4月1日は世界自閉症デーでした。
知り合いの自閉症の方は驚異的な記憶力の良さで、その方が関わる全員のスケジュールを(聞いただけで)覚えています。職員Aさんの出勤日はいついつ、Bさんはいついつで、Cさんは週何日、Aさんは週合計△時間お仕事をします、Bさんは△時間ですが〇月〇日はお休みです、など。
あの記憶力が私にもあれば、と羨ましい気持ちでいっぱいになりました。


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posted by MSaito at 21:25| Comment(0) | TrackBack(0) | ボディワーク
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