2014年05月31日

解剖生理学と触察解剖学

クライアントさんから「あるセミナーに参加しようかと考えているのだけれど、時間を使う価値があるのか?」というご質問をいただきました。
解剖生理学のセミナーだそうです。
知り合いの主催だと返答に困るので、口頭でどういう内容かを説明していただきました。
詳細は省きますが、ボディワーカーが主催、国家資格保持者が監修で解剖生理学を2日で学ぶ内容だそうです。

私たちボディワーカーが扱うのは「からだ」です。
からだ、というと漠然としていて、いったい何を学べば良いのかと迷う方がほとんどです。

身体に関連する系は
T 運動器系 
U 循環器系 
V 呼吸器系 
W 消化器系 
X 泌尿器系 
Y 生殖器系 
Z 内分泌系 
[ 脳神経系 
\ 感覚器系
と細かく分かれています。

このすべてを学ぼうとするのが解剖生理学。
その中で、ボディワークに的を絞るのであれば、T 運動器系、[ 脳神経、\ 感覚器系 がメインになります。
全て必要だというボディワーカーがいたら、ご自分をお医者さんだと勘違いしている方かもしれません(笑)。
お医者さんでも専門があるのですから、広く浅くの知識を得ようとすることにはメリットデメリットが付きまとうはずです。
解剖生理学は楽器の構造を学ぶ学問で、触察解剖学は楽器を奏でるためのハウツーを学ぶものと要約できると思います。

ボディワーカーを目指す方ならば、筋骨格系、脳神経系、感覚系と各臓器や各リンパ系との「関連」を詳しく説明する解剖生理学セミナーなら参加の価値があるかもしれません。
ただし、解剖生理学は本来的に「アタマで理解する」側面があるということは見逃せません。
つまり、実感が伴わず理解だけが残る可能性は否めないという事です。

ボディワーカーが目的としている身体機能を高める、体軸をつくる、痛みや不快感を軽減する(自ら軽減する、またはワーカーに軽減してもらう)を実現するためには「アタマ」で理解する学問より「身体に対する理解を深める」ことが重要です。
つまりは触れて感覚させ、その感覚を身体操作に利用し、脳神経系へ働きかけるツールとして利用するのがボディワーカーなのです。

時間を使う価値があるかどうか、それは参加する方の判断なので何ともお答えしようがないのですが、参考までに。


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posted by MSaito at 00:59| Comment(0) | TrackBack(0) | お仕事全般
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