2013年10月01日

全員不合格

どの職業にも向き、不向きがあるはずです。
「平等」とか「誰にでもチャンスはある」という夢のような発想がいつからか根付いていて(それを間違った考えとは思わないし、批判をするつもりもありませんが)誰もが成りたいものに成れるような錯覚を起こしているように思います。

資格、それが国家資格であっても民間資格であっても、それが持つ重要性に違いがあってはいけないはずなのですが、それは理想であって現実ではありません。
理想の無い「ビジネス」としての資格授与が行われていることは広く知られていますが、それが取得者自身の事故を引き起したり、取得者の顧客を巻き込んで健康上のまたは経済的、心理的不利益をもたらすケースが後を立ちません。

その背景には、「お金を頂いているので資格を差し上げなくてはいけない」という安易なビジネスマインドがあり、末端の顧客のことなど念頭にないように思えます。

資質と性質は似て異なるものですが、その違いを知らない受講生は資質を疑問視されると性質(人間性)まで否定されたように感じてしまうかもしれません。

「退職した後の趣味として医師になりたい」と希望してそれを実現した医師から治療を受けたいか、という質問を、オープンパスメソッドの受講生の方にすることがあります。
ひとりで没頭できる趣味と違い、人間のからだ、感情があり関係性の中で生きている生身の人間を扱う仕事には、仕事に従事する側に倫理感が問われると私は考えています。
経験が必須である仕事には、残念ながら早い時期からのコミットが必要だと思うのですが、「平等」「自由」の名のもとにそうした考えは否定されてしまうのかもしれません。

同様に、対人関係に問題がある人物に感情労働は適しているのでしょうか。
支配的な性質を持つ人物は、それを活かせる職業に就いてそれを活かすべきだと考えるのは間違いでしょうか。

「資格ビジネス」が不十分な技術を持つ資格者を排出する中、技術が伴わないと「全員不合格」を言い渡したケースがあります。
アドラー心理学の野田俊作先生のブログを拝見し、その潔さに脱帽しました。

「野田俊作の補正項成功」2013年8月25日のブログ、タイトルは「全員不合格
末尾に「なにはともあれ、一人も合格者が出なかったので、すっかり落ち込んでいて、しばらく鬱状態ですごすことにする。まあ、そのうち対策を思いつくでしょう。 」とありますが、伝える側の苦悩がにじみ出る一文です。
このぐらいの真剣さと責任感を以て、今後もボディワーカー育成に当たりたいものです。

graduations.jpg

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posted by MSaito at 12:06| Comment(2) | TrackBack(0) | お仕事全般
この記事へのコメント
人と向き合う仕事の場合
素晴らしい技術を提供できたとしても
(と思い込んでる時もあるかと思いますが)
受け取る側にうまく伝わらなければ
お互い辛い時間を過ごすことになるかもしれませんね

資格を持っていることを頼りに来られる
クライアントさんに対して
持っている人もこれから持とうとする人も
仕事としての責任感は
常に持ち続けることが必要だと思っています



Posted by carolfing at 2013年10月02日 11:07
Carolfingさん、

「仕事」は相手があってのことなので、自分の「やりたい」気持ち以前に
適性や技術があるかを冷静に考える必要がありますよね。
てんかんの症状がある運転手が運転中に発作を起こし、
子供を跳ねて死なせてしまった事件がありましたが、
ああしたことがあると考えさせられます。

それを許してしまった会社や家族が責任を問われても
仕方がないと思います。

(まあこれは極端な例ですが)

技術が受け取る側に伝わるよう、そしてボディワーカーができて
当たり前な/そして本格的な技術を提供していくよう
これからも努力していきたいと思います。

Posted by 瑞穂 at 2013年10月02日 23:53
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