言語システムについて。
通常のシステム/実体→関係性
言語システム/関係性→実体
世界はネガティブ(消去法的)に切り取られ、相対的に辞項ができ、対象物にあてはめられる。
事項(単語)とは、意味の隔たりを示している。辞項間の差異により言語ができる。
前回のメールマガジンでは、メルロ=ポンティを引用しながら言語とソマティクスについて、簡単に書いてみました。
その後、言語とは何か、という話題で知人と話す機会がありました。
「言葉とはコミニュケーションのためにある」と知人は主張しました。
私は「コミニュケーションの手段が言葉の主な目的ではないと思う」と、少し違う意見を述べました。
お互いに時間に追われていたので、それ以上の意見交換もせずに別れてしまいましたが、その会話が頭の片隅にありました。
そうしたやり取りがあったのちに、言語論の加賀野井秀一先生の講座『西洋哲学史』で「言語は(コミニュケーションの手段であるよりも先に)世界にあふれる差異(すでにある痕跡)を探し出す手段として存在するのだ」というポスト構造主義の考えを学び、深く納得するところがありました。
身体、言語、思考は、互いの影響なくして存在することはできないのですから、言語によって組み立てられていく思考と、思考(意思)で動く身体について掘り下げることはとても有意義なことだと思えます。
第二次世界大戦を機に生まれ、亡命したヨーロッパの思想家たちによって磨きをかけられたセラピーやボディワーク(ロルフィングも然り)を理解するためには、西洋思想や言語を素通りすることはできないでしょう。
講座後の懇親会の話題は政治から恋愛、各界著名人とのエピソードや裏話など多岐に渡り、あっという間に時間が過ぎました。
その中で印象に残ったのは、ゆとり世代のお子さんを持つお母様の言葉でした。
ゆとり教育で作文の時間が大きく削られたため、今の子供たちは考えをまとめる事が不得意だそうです。じっと座って、湧いてくる思考をまとめる時間が持てなかったことを心配していらっしゃいました。
確かに、考えは(多分、一部の天才を除いて)ただ湧いてくるものではなく、ある程度まとめる時間を必要とするものだと肯けます。
ブログの更新はなかなか大変なのですが、考えをまとめるための貴重な時間なのかも知れません。

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