2012年01月24日

筋膜リリースは緩めすぎる?

1月9日の「ボディストッキング2」のセミナーでいただいた質問です。ボディストッキング2のセミナー中のご質問でしたので、「筋肉」という言葉を「筋膜」という言葉に広く解釈して返答しました。

Q.お年寄りはもともと力が無いので筋肉を緩めすぎると良くなく、活性化すると良いと聞いたのですが…

A.筋の緊張を保っているのは中枢です。自然に起きる筋緊張をトーナスと言いますが、生活に支障なく動作ができるように、筋肉はある一定の緊張を保っています。反して筋膜リリースで扱うのは末端である筋膜です。皮膚には表在感覚がちりばめられていて、表在感覚で捉えられた情報は脳に送られますが、筋の弛緩、緊張は表在感覚が担う役割ではありません。
したがって、筋膜をリリースすることと、力が抜けてしまうことを混同すべきではないと言えます。

筋膜がリリースされると(中略)ぼーっとした感じがでることがありますが、それは副交感神経が優位に働いた結果であり、立てないような緩みが起きるほどのものではありません。

またエクササイズによる「活性化」とソマティクス(体性感覚を高める動作)による「活性化」は根本的な考え方が違うため、援用の方法が全く違ってきます。
誰を対象に、どういう目的でリリース/ソマティクスを使用するのかをしっかり考える必要があります。

ボディワーカーは言葉を扱うのですから、丁寧に、言葉を掘り下げて考える必要がありそうです。
触発されるようなご質問をありがとうございました。
ピラティスインストラクターの方からのご質問でした。

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photo by:Motoko Alexander(photost.jp)
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