ボディワークセッションにおいて。
リリース感については、間違うことなく感覚することができます。
100%に近い感じでリリースが起きているか、起きていないかはわかります。
その「リリースを得る感覚」が何かに近いと思うことがありました。
それに気が付いたのは、数年前です。
何かに近いというよりは、いつも行っていることの応用をしているように思ったのです。
そこで、それは何であるのかを探ってみました…
親しくしてくださっている方々やメルマガをご購読くださっている方々はご存じと思いますが、わたしは日常的に瞑想をしています。
何も考えずに呼吸に意識を向ける瞑想と、アクティブイマジネーション※と呼ばれる心理学のユング派が好んで行った方法の、2つの方法で試みています。
※アクティブイマジネーションという瞑想法は、時に幽体離脱の方法としても利用されるようです。これに関してはまた別にお話する機会があればと思いますが、何しろこういう話題が苦手は人もいらっしゃるのと、ボディワークとは近いようで遠いような話題なので。話題には事欠かないし、お話もしたくてウズウズするのですが…。
さて、アクティブイマジネーションについて。
アクティブイマジネーションは心理学者であるカール・ユングが開発した瞑想法です。
方法としては、瞑想に近い状態で、イメージが湧きおこるのを待ちますが。
湧きおこるイメージは無意識からのメッセージであり、それらを通じて自らを理解し心の癒しや成長を狙うことが本来のアクティブイマジネーションの使い方なのですが、ボディワークのセッションでいつも使っている方法にとても近い事に気が付きました。
アクティブイマジネーションはこのように進みます。
(1)イマジネーションの出発点を決める
(2)自分自身をその出発点に配置する
(3)周囲の環境や状況を観察する
(4)観察を続け、何かが起こるのを待つ
(5)何かが起きたその変化にどう応じるかを考え、行動に移す
(6)変化の次の反応をみる
ボディワークのセッションは、アクティブイマジネーションと同様に「何かを起こす」のではなく「何かが起きるのを待つ」ことが最重要です。
・対象とする器官が筋膜であったとしても、手技のツールを出発点(リリースする部位)に配置し、広範囲にクライアントの身体を観察し、クライアントとワーカーが置かれている環境を含めてセッションの場と考える。
・そしてリリースを起こすのではなく、リリースを待つ。ただただ、待つ。
・リリースが起きたらその変化を先へ、先へと進めていく。
・最終的には立位で(つまり重力の中で)変化を確認してもらう。
まさに、アクティブイマジネーションの行程そのものなのですが、全く違う部分が一点あります。
そして、これこそが、心理療法とボディワークを絶対に交わらないものとする点です。
それは「身体的な変化を心理的なイメージと結びつけない」こと。
他で受けた身体心理療法の、身体と心理を結び付けた解釈を信じ、それを伝えてくださるクライアントさんもいらっしゃいます。
膝が痛いのはカリスマ性との関連であるとか、
筋膜に過去のトラウマが埋まっていて、それは前世の怪我から来ているとか
怒りによって腰痛が起こっているとか。
女性性を解放していないために左側に支障が出ているとか。
ですが、心理的な解釈に納得できても身体は変わっていかない現状が残っていると。
ボディワークセッションにおいでくださる方は純粋な意味での身体的変化を望んでいて、身体心理的な解釈以外の解決法が必要でおいでくださっています。
「日頃はメタ理論の話をしているクセに、心理療法で使うテクニックをボディワークに取り入れて」と批判されてしまいそうですが、身体も心理も、変容のプロセスは同じであると思います。
作る料理は違えども、料理の基礎である包丁を研ぐまでは同じ、そんなイメージで解釈していただければと思います。

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