2017年06月18日

触察は言葉で行う

金曜日は「気軽にできるボディワーク」講座でした。
今回は、受講生さんからいただいたお題の「ローテーターカフのリリース」でした。
事前に「爪が長いんですが(しかもネイルしてます)」という方から体験のご依頼をいただいていたので、今回はセルフでの触察/リリースを多くしました。

肩甲棘から肩峰、鎖骨、胸鎖関節までの骨の並びを解剖学書で見ると、一直線上に各骨指標が並んでいて、触察するのは簡単に見えるかと思います。
ところがそれに筋肉がかぶってくると、そんなに簡単にはいかないことがほとんどです。
得に、肩峰や肩峰角で、骨指標を見失ってしまうことが多いと思います。
そこで見失ってしまわないよう、肩甲棘から肩峰に移るときに指の位置、肩峰を探すのに適した手の使い方などを強調して演習を行いました。

その流れで、肩峰角から三角筋中部の触察/セルフリリース、を行いました。
(棘上筋のセルフリリース、肩甲下筋のペアリリース、ローテーターカフつながりで小胸筋のセルフリリースも行いました)
きちんと触察ができていれば、触察がリリースになり得ます。
そこで大切なのが  <言葉での誘導>  です。

触察を学ぶ、という意図であっても、お客さん/クライアントさんのリリースを行う、という意図であっても、筋の触り分けはワーカー側の責任で行います。
触察しやすいよう、きちんと動きを誘導しなくてはいけません。
ワーカーの誘導が上手であればあるほど、短時間で確実に触察を行うことができます。
「どこを」「どのように」「どういう状態で」「どんな意図で」動かしてほしいのかを明確に伝える。
これが触察のコツです。

え?と思われるかもしれません。
でも、触察をしっかり勉強したワーカーなら口を揃えて「言葉は大切だ」というはずです。
なぜなら、触察は言葉の誘導なしには決して行えないからなのです。
(ただし、一旦習得してしまえば動きなしに手で追っていくことは可能です。確実に触察できていることが前提です。)
そして、分かりやすい短い言葉で誘導を行う。ひとことか、ふたこと。
これも触察のコツです。

ワーカー側が意図を持って誘導を行うことによって、触察がぐんとしやすくなることを理解していただけたかと思います。
継続の受講生の方にとっては少々物足りない内容だったかもしれませんが、次回はより充実した内容になるよう心掛けたいと思います。
お題は「骨盤周りの筋肉」になります。

三角筋.jpg

ティーチャーズインテンシブ「先生なら知っておきたいうごきと脳神経系のこと」
4回まとめてのお申込みの締切は6月30日です(それ以降は単発でのご参加とさせていただきます)。
お申込みはお早目に!!

****斎藤個人セッションのお申込み、新宿オフィスアクセスのご案内****
ご希望のセッションと、ご希望日を第三希望までお知らせください。
申し込みフォーム http://www.rolfingopenpath.com/contact-w79gg
斎藤瑞穂公式サイト http://www.rolfingopenpath.com/
※日曜日は講座のためセッションはお休み、月曜日は定休日となっております。
*******************************************************

この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/180083948
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック
QRコード