2016年04月23日

骨盤と足底の関連

オープンパスメソッドの特徴の一つは、全体の構造と膜組織を広範囲で観察しながらセッションを行うことにあります。

脚長差があり、左右の腸骨に前後傾の差があるクライアントさんの症例です。
身体バランスは「左の足にかかっている」ということを自覚しており、なおかつ外見的にも骨盤を中心に右側屈が強く見えます。
前回のセッション後はバランスが中心にあるとのことですが、第三者的視点(ワーカー側)からもそれがわかりました。

さて、しばらく前に「骨盤を整えれば万病が治る」的なアプローチがありました。
ボディワーク的な「全人的」「ホーリズム的」な考えとかけ離れることもあって(申し訳ないながら)興味を持つことはありませんでした。
どちらが良いとか、どちらが優れているとかではなく、考え方(メタ理論)が違えば技法が違ってくるという考え方が骨盤アプローチに自分を向かわせることはありませんでした。

それではどういうアプローチを利用するかというと、骨盤の左右差を整える場合には、その延長にある足根骨と頭蓋骨を調整します。
特に足根骨は重力の影響を大きく受けるので、長期にわたる調整が必要な場合、足関節を酷使する方のセッションでは毎回かならず並びの確認をします。

SL関節.jpg

ショーパール関節、リスフラン関節を整えずに骨盤の調整を終えたとは言えないはずです。
足根骨を形成している踵骨と脛骨、脛骨と腓骨の関わりも見逃せません。
セッションを受けてくださった方の中には、踵骨の調整を行う際に、実際に踵骨が「カクカクッ」という感じで小さく何度かにわたって動くことを実感し、驚かれた方も少なくないと思います。
そして、仙骨が頭蓋骨を、頭蓋骨が仙骨を動かすことを考えると上から下までその方に合ったセッションを提供すべく、常に緊張していなくてはいけないことがお分かりいただけるかと思います。

ショーパール関節とリスフラン関節の大切さについては、パルペーションセミナーで強調すべき点でもあったのですが時間がなくお伝えすることが叶いませんでした。
パルペーションセミナーでお時間があればお伝えしたいと思いますし、ファシャワークでは絶対にお伝えしたいと思います。
クラアイントさんはもとより、受講生の皆様もお楽しみに!!

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オープンパス パルペーションインテンシブセミナー次回は<4月24日(日曜日)です>
時間枠:10:00−13:00 14:00−17:00 各3時間
会場:オープンパス・オフィス(東京都新宿区西新宿4−32−4)
講師:小川隆之、斎藤瑞穂
毎回のカリキュラムはこちらをご覧ください。http://baucafe.sblo.jp/article/172739339.html
オープンパストレーニング公式サイト http://openpathmethod.com
斎藤瑞穂の個人セッションのサイトhttp://www.rolfingopenpath.com/
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この記事へのコメント
フィギュアスケートの羽生くんが

リフスラン関節靭帯損傷になっているようですね。

このブログを読まれたら良いのになあと思います。
Posted by Carolfing at 2016年04月26日 18:12
そうなんですか?!知りませんでした。
でも「協会」が選出された健康管理関係の方たちは全体性の考え方とは違う考え方で選手の管理をされていらっしゃるかもしれないので、むむっ?!と思われそうです(笑)
Posted by 瑞穂 at 2016年04月26日 23:00
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