リリースの対象筋は、「小胸筋」と「斜角筋」がメインで、セルフケアとして「胸鎖乳突筋」も加えました。
前回も小胸筋のリリースは行いましたが、今回は難易度を上げ、小胸筋を「烏口突起に直接アクセスしたうえでリリースする」方法を試してみました。
大胸筋の上から烏口突起を押さえてリリースするのは簡単ですが、烏口突起にダイレクトにアクセスすることができれば、少なくとも烏口突起に付着している3つの重要な筋肉を一度にリリースできます。
「筋膜ケア」講座にご参加くださっている方々は、「一から始める触察解剖学」にもご参加くださっている方々なので、ちょっと難しい内容にしてもそれほど苦労なく課題をこなしてくださいます。
「斜角筋」は3つの斜角筋すべて、すなわち「前斜角筋」「中斜角筋」「後斜角筋」それそれを付着部からリリースする方法をとりました。
当初は「ラインの考えをもとにリリースを行うため解剖学の知識は必要ない」ことを売りにしていましたが、それも集まってくださる方々で内容は変化していきます。
参加者が必要と思われるテクニックをお伝えすることが何より大切だと考えていますので、今期は知識と実践を深めていただく内容にしてあります。
前斜角筋、中斜角筋、後斜角筋は骨指標について「広く、しかも立体的な」イメージを持つことなしにリリースすることはできない筋肉です。
骨同士のつながり、骨の走行の角度(第一肋骨、第二肋骨の個性)、骨格の個人差などを考慮したうえで触察&リリースをします。
適用したムーブメントは小川考案のもので、斜角筋自体が視覚で確認できる画期的なものでした。
斜角筋は頸椎症、斜角筋症候群、顎関節症、側弯症、偏頭痛で悩む方にとって重要な筋肉となるので、妥協せずしかも技術として身に付きやすい方法を選んで紹介していました。
最後は全体のバランスを考慮に入れ、胸鎖乳突筋のリリースも行いました。
リリースした後の爽快感を実感していただけたことと思います。
「筋膜ケア」は、結果として高度な触察能力とリリース能力、リリースの効果とその意図、日常で簡単かつ効果が高いセルフリリースを順繰りにお伝えする内容となりました。
今回は参加者の方は少ないのですが、その分、参加の方に役に立つと思われる内容が提供できているように思えます。
次回はどういった内容にしようか今からいろいろと考えています。
手ごたえがある講座、ワークショップ、セミナーに携わることができるのは楽しくまたパワーアップできる時間でもあります。
今後も講師側の押しつけにならないよう、受講生の方々の意見を十分に取り入れた内容にしていきたい所存です。

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