2015年06月17日

「勇気を持って」できない人になってみる

オープンパスメソッド身体教育研究所は、触察解剖学、ファシャワーク、ソマティカルワーク、それを統合したインテグレ―ティブボディワークの知識と技術をお伝えすることを自分たちの課題としています。

今週の日曜日は、第一期となるインテグレ―ティブボディワーカー養成トレーニングの最終段階であるクリニカルセッションが行われました。
クリニカルセッションでは「90分でインタビュー、姿勢/動作分析、セッション、フィードバックを行う」ことが課題の一つでしたが、時間内で終了するというのはなかなかに難しいことなのです。

受講生の方に強要しておきながら自分はそれをこなせるのかと疑問を抱き、昨日からキッチンタイマーを利用してセッションを行っているのですが、ワーカー側からすると90分というのは長いようでいて短いのです。
クライアントさん側も短く感じるのか、セッション終了を知らせるキッチンタイマー、重ねるようにしてiphoneのタイマーを鳴らしてみたのですが、終了時間に対する反応は…クライアントさんの時間に対する意識が調査できました(苦笑)。

さて、セッションの主訴はなるべく3つ以内で納めるつもりでゴール設定をしてきましたが、これがセッション時間を長引かせる要因だと確信しましたので、今後は一つだけにしたいと思います。
複数の主訴があるとそのひとつひとつを検証することになり、「全体性」に意識が向かなくなってしまいます。

−さて、ここからは今後クリニカルセッションを控えている方へのアドバイスになるかとも思います−
クライアントさんの主訴をいくつか聞いてみてください。
そのうちメインとなっている部位が予想できてくると思います(そのためには的確な質問をしつつインテークで出来るだけの情報を集める必要があります)。
その主訴によってどう困っているのか、主訴がなくなればどう楽になるのか、職業に関わるのかなどなど、質問はいくつも浮かぶかと思います。
一番改善したいと訴えがある事柄をセッションゴールとして設定し、クライアントさんと共に確認します。
カウンセリングが最重要(小川のブログをご参照ください)、ですが、姿勢/動作分析はクライアントさんの「全体」を把握するために必要です。
大体の予測が出来たら、ご自分のアプローチしやすい順序でセッションを進めていくと良いかと思います。

−ここからはまた自分についての話に戻ります−
クライアントさんの希望を全てかなえたいなどという「エゴ」がでてしまうと自分を見失い、自分の技術を見失い、結果が出ないことでクライアントさんとの関係性もセッションゴールも見失います。
そうした悪循環を起こさないためにも時間内で自分が出来ることを少な目に見積もり「できない人」になってみることで、実はより多くの事柄を成し遂げることができるのではないかと、自分のセッションスタイルを変えました。
自己啓発系の方が聞いたら「できない人」などにセッションは任せられない!などと批判されそうですが、「できない」という言葉は必ずしもネガティブな言葉ではないと思います。セッション経験者の方には言わんとすることが伝わっているかと思います。
今後も「できない」言葉を変えるなら「ひとつだけ」をしばらくは試みたいと思います。

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