2015年05月16日

「一から始める解剖学」第2回目

本日は「一から始める触察解剖学」の第二回目でした。
今回は前回やり残した「粗面」「孔」「神経」「血管」の触り分け、側頭筋、腹直筋、前脛骨筋、三角筋の触察を行いました。

以前から何度かブログに書いているのですが、触察は数学や語学に似ていて、系統だてて演習する方が身に付きやすいのです。
例えば「粗面」つながりで三角筋を触察したり、「腱」つながりで腹直筋を触察したり…と、前回培った触察の感覚を元に新たな触運動感覚や体性感覚を積み重ねていくことで触察は分かりやすく楽しく、また簡単なものとなります。

「一から始める触察解剖学」は、時間をかけつつ確実に触察すること、触察を簡単にするための手の使い方、感覚の使い方、身体の向きなど細かいところに重点を置いています。
それだけではなく、触察に必要な感じ方や考え方、思想をお伝えしています。
なぜなら、「体で覚えろ」ではなく「こういう理由でこうした方法が有用ですよ」と伝える方が、受け取る側の納得度が高くその後の応用度が高いからです。
例えば今日は「志向性」「メルロポンティ」「受動的注意集中」「受け止め」「傾聴」というキーワードで触察の際の在り方を説明しました。
対象へ向かう志向性を抑え、(小川氏のブログにあるよう)「傾聴」を行う、そのためには視覚優位にせずに「受動的注意集中」を行うことをお伝えしました。
オープンパスでは「理屈はどうでもいいからできれば良い」という考え方には賛同せず「できる限り思想と技術をお伝えし応用可能な知識をお伝えする」ことを最優先に考えています。

メイン講師の小川にはなるべくおとなしくしてもらえるように下準備を行っているのですが、小川氏としては黙ってその場にいるのが落ち着かないようなので、時々発言する時間を設けるようにしています。
たまにデモンストレーションなどを行ってもらうこともありますが、時間が押しているのに説明がくどいというと叱られそうなので「説明が丁寧すぎる」のでたいへんに困ります。
すでに説明していることを重複して説明したり、「それはトレーニングで伝えるべきでは…」というトリビアを披露したがるので、正直なところ「イラッ」としたりしますが小川の知識には敵わないので静かに「速やかな対応」を促します。
しかしながら心の中では「だーかーら、それはさっき私が説明したよね?」とか「なんで簡易な伝え方ができないわけ?」などと愚痴を言ったりします。

話が逸れてしまいましたが、今日の注意点は「まずは目検」「起始停止は気にしない」「身体の向きを考える」「手の位置や角度で触察の難易度が違ってくる」「動きとお休みさせるタイミングを上手に使い分ける」「スタートポジションの良し悪しが触察の良し悪しを変える」です。

今回は内容を多少変え、さらに判りやすく段階的に触察力が上がる内容にしていますが、ご参加の皆さんは触察力が高く、ほぼ計画通りに演習が進んでいます。
遠方から参加して下さっている方々もいらっしゃるので、往復のお時間に見合った内容にしていきたいと思います。



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