停車中の車のドアが突然に開けられ、胸部をぶつけてしまったそうです。
救急車で病院に移送されたものの骨折は無く、数日の通院で日常生活に戻ったそうです。
構造を確認させていただいたところ、ぶつけた側の肩鎖関節が遠位に(頭方に)ずれており、それに伴い第一、第二肋骨の並びもずれていました。
以前同様のケースを扱ったことがありますが、その時は完全に「亜脱臼」状態でギプスで鎖骨が固定されていたため、ギプスが取れるのを待ってのセッションとなりました。
その間は上腕、前腕、肩甲帯が三角帯で動かせない状態になっていて、ご本人も大変に辛そうでしたがその後のセッションには時間がかかり大変だったことを記憶しています。
今回は脱臼までに至らなかったため、肩鎖関節、胸鎖関節とそれに隣接している骨組織を支えている軟部組織をリリースすることで本来の位置へと関節を戻し、ずれてしまった骨群(前、中斜角筋他)に付着する筋肉群の張力を整えることで肩部の緊張は大きく軽減しました。
クライアントさんご自身が身体に対する意識が高く、また解剖学の知識もあるため、イメージや体性感覚を利用しつつセッションできたことが成功につながったのだと思います。
今回に限らず思うのは、不具合が起こった場所のみへの対処では不十分なケースがほとんどです。
身体全体が膜張力のバランスをうまく取りながら構造や機能を司っている、それを忘れずにセッションをしなくてはいけないと改めて思いました(特に疼痛緩和のテクニックは局所的なアプローチになりがちなので初心に戻る必要をいつも感じています)。
クライアントさんが「セッションを受けよう」と思ってくださった気持ちに応えられるよう、日々精進したいと思います。

Mサイトウさんに施術して頂いて
クライアントさんのお身体も大喜びでしょうね!
身体&心のケアでは、Carolfingさんの右に出る方はいらっしゃらないと思います。
私が事故にあったときにはよろしくお願いいたしますね♪